こんばんは、小川大介です。
今日は、子育てに真剣に取り組むあまり、かえって苦しくなってしまう「賢い親御さん」が陥りやすい子育ての“落とし穴”についてお話ししたいと思います。
これまで7000組以上の親子と関わる中で、知識をたくさん持ち、努力を惜しまず、我が子のために日々頑張っている――そんな「賢い親」が、実は一番苦しんでいるという現実を何度も目にしてきました。そしてその苦しみは、「あなたのせい」ではなく、「あなたの才能タイプ」と「子どもの才能タイプ」との“すれ違い”が原因であることがとても多いのです。
「勉強しているのに、子育てがうまくいかない」
教育書を読み、脳科学や心理学も学び、子育て講座に参加し…そんなふうに学びを重ねてきたのに、なぜか子どもとの関係がうまくいかない。どんなに良い声かけを心がけても、子どもが反発してくる。
「あなたのためを思っているのに、なぜ伝わらないの?」 「これが正しいやり方のはずなのに…」
そんな戸惑いやモヤモヤを抱えながら、夜中にため息をついたことがある方も多いのではないでしょうか。
これは、特定の才能タイプを持つ親御さんに特に多く見られる傾向です。
理屈が安心をくれる――“聴覚タイプ”の親の特徴
このような悩みに陥りやすい親御さんには、ある共通点があります。それは、聴覚をよく使い、完璧主義傾向が強い「聴覚タイプ」であることが多いという点です。
聴覚タイプの方は、言葉で理解し、言葉で整理し、ルールや理論を頼りに物事を判断するのが得意です。ですから、何か問題が起きたときには「正しい答えを探そう」と一生懸命になります。学んだことをメモに取り、すぐに実践しようとする姿勢は素晴らしいものです。
ですがこのタイプの方は、学べば学ぶほど「できない自分」を責めてしまったり、知識をもとに「これが正しい」と思い込むあまり、柔軟な対応が難しくなってしまうことがあるのです。
たとえば、子どもが親の言葉に素直に従わなかったとき、「せっかく調べて考えたのに、なぜ言うことを聞かないの?」とイライラしてしまう。そしてそのイライラを自己嫌悪につなげてしまう――そんな悪循環が起きやすいのです。
子どもとの“かみ合わせ”が、空回りの原因に
聴覚タイプの親が、同じく聴覚タイプの子どもと向き合う場合は比較的スムーズにいくことが多いです。しかし、子どもが身体感覚をよく使うタイプだったり、視覚優位でイメージ先行型のタイプだった場合、言葉のやりとりだけではうまく伝わりません。
たとえば、何度説明しても子どもが納得しない。 言語的に説明しても、行動に結びつかない。 「どうして?わかっているはずなのに…」
そんなときこそ、親のやり方ではなく、「子どもの受け取り方」に目を向けることが大切です。
「自分が正しいやり方を知らないのかもしれない」 「自分のやり方は間違っているのかもしれない」 そうやって親自身が追い詰められてしまう必要はありません。
大切なのは、子どもの才能タイプに合った“渡し方”に変えてみることなのです。
自分の育ちが「今の子育て」を縛っていないか?
完璧主義になってしまう親御さんの多くは、自分自身が「頑張って当たり前」「できて当たり前」という空気の中で育ってきた方です。褒められた経験が少なく、「できないとダメ」「ちゃんとしていないと叱られる」というプレッシャーの中で育ってきた経験が、今の子育てに影を落としていることもあるのです。
そのため、子どもに対しても「できるようになってほしい」「やればできるはず」と強く求めてしまいがち。自分の中の“しんどさ”を自覚せず、子どもに向けてしまうことがあるのです。
でも、だからこそ大事なことがあります。
それは、まず“親であるあなた自身”を丁寧に見つめてみること。
「私は本当はどう育てられたかったのかな?」 「私も本当は、もっと褒められたかったんじゃないかな?」
そうやって自分自身の心に優しく触れてみると、子どもへの接し方が少しずつ変わっていきます。
才能タイプを知れば、光が見えてくる
才能タイプの理解は、親子の関係性を一変させる力を持っています。
なぜなら、才能タイプを前提にすると「親が頑張らなきゃ」「もっと説明しなきゃ」「うまくやらなきゃ」という力みを手放せるからです。
「この子はこういう受け取り方をするんだ」 「だからこう渡せば、ちゃんと伝わるんだ」
そう思えたとき、親も子どもも、どちらも楽になります。
責める子育ては、もう終わりにしませんか?
知識を持ち、努力してきたあなた。 その頑張りは、何ひとつ間違っていません。
ただ、“やり方”を少し変えるだけ。 “視点”を少しずらすだけで、子育てはもっと楽になるのです。
才能タイプ子育てを知ることで、今まで報われなかった努力が、ちゃんと報われるようになります。
大丈夫。 あなたが変わる必要はありません。 ただ、あなたの持つ力の“活かし方”を、これから一緒に変えていきましょう。
「私は大丈夫。うまくいく道が、ここにある」
そう思える子育てを、今日から始めていきましょう。