見守る子育て 最終更新日時:2024.11.25 (公開日:2024.11.25)

勉強ができる「覚える力」が育つコツ

勉強ができる「覚える力」が育つコツ

僕自身、中学受験の指導アドバイスに関わって30年以上になります。
その間何千人という子どもたちの学習に関わってきました。

特に勉強が苦手、勉強が嫌いというお子さんたちをたくさん見てきました。
そして、そこに悩む親御さんたちの悩みを受け止め、解決を手伝ってきました。

その一方で、勉強ができる子たちにもたくさん出会ってきました。

社会一般で「勉強ができる子」という話題になると
何をやらせる?どれくらいやらせる?という、いわゆる勉強メニューの話しが主流になることはありませんか?

でも実際は、「何を・どのくらい」のもっと手前の段階があって、その前段階の方がはるかに大事だと僕は考えています。

それが、一言で言うと習慣です。

勉強ができる子になるための習慣、そのことについて実は知らない大人が多いように思うのです。

そして、知らない故に、わが子の勉強に好ましくない関わりをしてしまう親御さんも多くいらっしゃいます。

例えば「勉強を押し付けてしまう」などですね。

「勉強ができる子」たちの土台にある習慣がどうやって育っていくかわからないから、強制的に勉強をやらせ、自分のイメージ通りに管理しようとしてしまう‥

無理矢理勉強を押し付けられた子どもは、当然、勉強嫌いになるリスクが高くなっていきます。

そうした親御さんたちは決して、わざとそうしているわけではありません。
子育てに一生懸命で、教育を大事にされ、わが子の未来を強く願っていることを僕は知っています。

そんな親御さんたちが、我が子の勉強について傷ついたり、辛い思いをしたり、自己嫌悪に陥ったりして欲しくない、という思いから、

今回勉強ができる「覚える力」が育つコツをお伝えしたいと思いました。

ぜひお子さんの笑顔と、ご自身の親としての自信を得ていただきたいと思います!

    Contents

  1. 覚え上手になるには
  2. 「覚える力」を育てるポイント①:お子さんに興味・関心の対象物があるということ
  3. 「覚える力」を育てるポイント②:覚えられたという体験を大事にする
  4. 「覚える力」を育てるポイント③:忘れる前に思い出す
  5. 「覚える力」を育むために必要なたった一つのこと
小川  大介

教育家・見守る子育て研究所 所長

小川 大介

1973年生まれ。京都大学法学部卒業。

私は学生時代から大手受験予備校、大手進学塾で看板講師として学習産業に関わってきました。
大学を卒業した後、ご縁をいただいて、社会人プロ講師によるコーチング主体の中学受験専門個別指導塾を創設し、以降18年間に渡って代表を務めてきました。

覚え上手になるには

勉強ができる子とは、どんな時に周りから「勉強ができる」と言われるのでしょうか?

・テストで良い点が取れた時
・一度習ったことがしっかり頭に入っていて答えられた時
・知識が豊富でいろんな話題を話すことができる時
・また、そうした知識があるから解ける問題、答えられる問題がたくさんある場合

などでしょうか?

これらの行為は、全部が「覚える」という力と関係しています。

習ったことを頭に入れておく、知識を頭の中に保持しておく、
覚えるという状態があるからこそ、答えられるし、点数が取れるのです。

ただここで一つ注意したいことがあります。
この「覚える力」と、「覚えさせること」は別なんです。
ここを、ごちゃ混ぜにしている大人が多いように思います。

この点を勘違いしてしまうと、子どもに頑張って覚えさせたら、いずれ「覚える力」がついていく、という誤ったやり方を取り入れてしまう危険性があります。

では、どうすれば「覚える力」は育っていくのでしょうか?
ポイントは3つありますので、一つずつ見ていきましょう。

 

「覚える力」を育てるポイント①:お子さんに興味・関心の対象物があるということ

知りたいものがあれば、その知りたいものについて子どもはたくさんのことを覚えていきます。

興味があったら、自然と頭に入るんですね。

例えば、ポケモンが大好きな子は、ものすごい数のポケモンを覚えていきます。

なので、親としての関わりや手助けとして、お子さん自身が「面白いな、もっと知りたいな」と思う対象を増やしてあげることを意識してみてはいかがでしょうか?

まずは、お子さんの興味関心を大事にしてあげましょう。

その上で、「これが好きなら、こっちも好きかもね」などと、関心の対象が広がっていく声かけをしてみたり、

一つのことをとことん深めることに付き合ってあげながら、

興味関心のジャンルにおいて「覚える」という力を発揮する場面を増やしていくことを意識されると良いと思います。

その結果、覚えられる力は自然と育っていくのではないでしょうか。

 

「覚える力」を育てるポイント②:覚えられたという体験を大事にする

二つ目のポイントは成功体験ですね。

覚えられて嬉しかった・気持ちよかった、と感じると、子どもは次も覚えようとします。

ここでは、先ほどお伝えした「覚える力」と「覚えさせること」という誤解についても少し触れたいと思います。

大人のリードで覚えさせることが、お子さんにとって「嬉しい体験・楽しい気持ち」に繋がる場合は良いのですが、覚えさせられる子どもに苦痛が伴う場合、

一時的に覚えたように見えても、この苦痛を伴う覚えさせられた体験は「覚えたくない」という気持ちや、覚えられなかったというネガティブな体験記憶に繋がっていきます。

すると、結果的に「覚えにくい」習慣が身についてしまうという負のスパイラルに陥ってしまうこともあるのです。
そうならないためにも、「うまくいった・覚えられた」と感じる体験を増やしてあげるにはどうしたら良いのでしょうか?

答えは「褒めてあげる」ことにあります。

お子さんが覚えた時、覚えられていた時、何か知識を知ってそれを伝えてくれた時、「すごいね!」という驚きと、笑顔をぜひお子さんに伝えてあげてほしいと思います。

褒めてもらえる、喜んでもらえる体験を通して、お子さんは覚えることと、心地よさを結びつけていきます。

 

「覚える力」を育てるポイント③:忘れる前に思い出す

「覚える力」の評価を受ける時、覚える力は「使えること」とセットであることが前提となります。

つまり、一度知識を覚えても、使えなければ、それはそもそも覚えていないことと等しくなってしまうのですね。

この点について、子どもたちは知りません。

「一回、この前覚えたもん」で完結してしまっているんですね。
子どもからしたら、「前に一回覚えたからいいでしょう」という気持ちです。

なので、大人としては、「使えることが大切」だということを教えてあげる必要があります。

これは、子どもが小さい時から教えておいてあげたら、お子さんにとっても「そういうものか」と理解しますが、
知識を入れることだけに集中している時、大人側もそこまで意識が回っていない場合が多く見受けられます。

つまり、使うことまでお子さんに教えてあげられていないのですね。

なので、ぜひお子さんが覚えたことを忘れてしまう前に、もう一度触れる状況を作ってあげてほしいな、と思います。

「覚える力」を育むことが上手なご家庭では、親子の会話に特徴があります。

日常生活で、ふと「この前調べていたあれ、結局どういうことだっけ?」なんていう会話が自然と交わされているんですね。

こういう会話は親御さん自身が純粋に知りたくて聞くこともありますが、
せっかくわが子が取り入れた知識が使えなくなってしまってはもったいないな、と少し触れることで刺激してあげようという感覚なのではないかと思うのです。

 

「覚える力」を育むために必要なたった一つのこと

学ぶということは、人間が生きていく上でとても重要なことです。

学ぶことで、人生の安心感や豊かさ・喜びは広がり、深まっていきます。
僕も親だからよくわかりますが、我が子にはやっぱり勉強ができる子に育ってほしい、親ならみなさんそう願うと思います。
親である自分が頑張ることで、それが叶うなら誰だって頑張ろうと思いますよね。

では、何を頑張ればよいのか。
それは、子どもをしっかり見る、子どもを理解する、といったこの一点になります。

お子さんは今何に興味を持っていて、何を知りたいと思っているのか。
そこがわかってきたら、そこから広がりを持たせたり、覚えることへの喜びや使い方を伝えていってあげる。
是非、お子さんと楽しみながら「覚える力」を育てていただけたらと思います!