見守る子育て 最終更新日時:2025.09.18 (公開日:2025.09.18)

勉強ができるようになる秘訣は、才能タイプにあった

勉強ができるようになる秘訣は、才能タイプにあった

――「うちの子に合ったやり方」で、子どもは自分から勉強できるようになる

こんにちは。
才能タイプ子育ての小川大介です。

僕の公式LINEは、僕の講座や診断に興味を持ってくださったみなさんに、特別な学びをお届けするために運営しています。

今日は、たくさんの親御さんが一度は抱える「勉強嫌い」や「やる気が続かない」といった悩みの奥にある、本当の理由と、そこから抜け出すための視点を皆さんと共有したいと思います。

    Contents

  1. なぜ、「やればできるはず」の勉強が、できないのか?
  2. 才能タイプで見えてくる「勉強のメカニズム」
  3. 学び方の傾向の違い:入り口が違えば、伸び方も違う
  4. 行動の傾向の違い:やる気が湧く“関わられ方”は90度違うことも
  5. 勉強力サイクルを整える:どこで止まっているかを見極める
  6. 今日からできる3つの工夫
  7. 「親にだけ教室」でできること
  8. まとめ:正しい努力を、正しい方向に
小川  大介

教育家・見守る子育て研究所 所長

小川 大介

1973年生まれ。京都大学法学部卒業。

私は学生時代から大手受験予備校、大手進学塾で看板講師として学習産業に関わってきました。
大学を卒業した後、ご縁をいただいて、社会人プロ講師によるコーチング主体の中学受験専門個別指導塾を創設し、以降18年間に渡って代表を務めてきました。

なぜ、「やればできるはず」の勉強が、できないのか?

もう20年以上にわたって、僕の元にはこんな悩みの声が日々届き続けています。

  • 「塾にも行かせてるし、プリントも用意してるのに、勉強が全然続かないんです」
  • 「机に座ってはいるけれど、すぐにボーッとしてる」
  • 「“勉強しなさい”って何度も言って、親子げんかになってしまいました…」

他にも挙げればきりがないのですが、どの声も、本当に多くのご家庭に共通する悩みです。

しかも切実で、親の焦りが募り続ける悩みです


その気持ちを十分に理解した上で、僕が必ずお伝えする真実があります。

「やる気がない子なんていません。
ただ、“その子に合ったやり方”に、まだ出会っていないだけなんです」

勉強がうまくいかない子たちは、もともとやる気が足りなかったわけではありません!

やる気の生まれ方や、安心感の感じ方が、その子自身の特性とズレたまま扱われてきたために力が出せなくなってしまった子たちなのです。

 

才能タイプで見えてくる「勉強のメカニズム」

才能タイプ子育てでは、子どもの特性を以下の2軸で捉えます。

  • 【学び方の傾向】:情報をどう受け取り、理解していくのか(10タイプ)
  • 【行動の傾向】:どんな関わり方・環境で意欲が湧きやすいのか(9タイプ)

組み合わせると90通り。つまり、「うちの子にはこのやり方が正しい」が、他の家庭では全く逆効果になることも普通にあるということです。

勉強という行動は、実はとても繊細な心理の上に成り立っています。


「できる気がする」→「やってみる」→「成功体験」→「もう1回やろう」のサイクル。
この最初の“できる気がする”を生み出す条件が、才能タイプによって異なるのです。

 

学び方の傾向の違い:入り口が違えば、伸び方も違う

ここでは10タイプのうち、いくつか代表的なものをご紹介します。

● 瞬間記憶タイプ

図や映像を一瞬で覚える力が高いタイプです。
授業中、板書の完成図を見るとパッと理解したように感じられるし、その瞬間は内容説明も自分で理解できている。でも、手を動かして確認しようとはあまりせず、頭の中だけで片付けたくなる。
だから、本人の中では「もう分かった!」と感じているのに、いざ問題を解こうとすると「あれ…?」となって止まってしまうこともよくあるタイプです。

🔎声かけのコツ:「全体は頭に入った?じゃあ、特にどこが大事か3つ教えてくれる?」と細部の説明を声に出すように促してあげると、理解の確認ができます。

● 感覚芸術タイプ

身体で感じること、動いてみることから理解が始まり、目で確認することで納得が深まるタイプです。
プリントに取り組む前に、まず一度「やってみる」「触れてみる」経験が必要。
たとえば分数の計算も、ピザの模型や紙を折ることで一気に腑に落ちたりします。

🔎注意点:言葉での説明だけで済ませると、理解が浅くなることがあります。「一緒に手を動かしてやって見せてから」説明するのが有効です。

● 知識欲求加速タイプ

理屈や理由に納得できると、どんどん理解が進むタイプ。
ただし、納得できないまま「とにかくやりなさい」と言われると、やる気がしぼんでしまうことも。

🔎コツ:「なぜこのやり方をするのか」→「このやり方だと、○○のときに△△できて、〜〜だから」と理由をセットで伝えると、情報の取り入れがぐっと進みやすくなります。

✅ ポイント

同じ教材、同じ先生、同じ声かけでも、
「理解しやすい子」と「つまずく子」が出てしまうのは、この“入り口”の違いに気づいていないから。

 

行動の傾向の違い:やる気が湧く“関わられ方”は90度違うことも

勉強は、やる気だけで進めるものではありません。

「この状況ならやってもよさそうだな」と思える安心感と、「できそうだ」という自己効力感がセットになって、初めて動き出します。

この“動き出しの感覚”も、行動の傾向によってまったく違います。

ここでは9タイプのうち、いくつか代表的なものをご紹介しましょう。

● 朗らか社交型

人と一緒にやると意欲が高まるタイプ。
一人での黙々作業より、「お母さんと一緒にやろうか?」「完成したらお父さんに自慢しようね」が効きます。
また、誰かに褒めてもらうことでどんどんやる気が加速します。

● 責任完遂型

人からの期待に応えたい気持ちが強く、「ちゃんとやり遂げたい」が原動力。
「○○ちゃんは本当に丁寧で安心して見ていられる」と言われると、頑張りが持続します。
ただし、失敗や注意を「信頼を失った」と受け止めやすいため、修正の伝え方には慎重さが必要です。

● 実は繊細型

安心感があると力を発揮するけれど、急な変更や強い言葉に心がざわつきやすいタイプ。
見守られている感覚や、無言のうなずきでさえ、大きな支えになります。

✅ ポイント

「よかれと思って言ったのに、なぜやる気を失うのか?」
その理由は、子どもが“安心して力を出せる状態”に入っていないからかもしれません。

 

勉強力サイクルを整える:どこで止まっているかを見極める

子どもが「頑張ってるのに成果が出ない」とき、
僕が最初にチェックするのが「勉強力サイクル」のどこで止まっているか、です。

🔄 勉強力サイクルとは

僕が考案した「勉強力サイクル」とは、お子さんが、「自分で勉強を始められ、自分で勉強を継続し、自分で勉強成果を習得できる」ための行動とポイントを、スモールステップ化して円循環運動(サイクル)として表現したものです。

【導入】⇒【習う・学ぶ】⇒【理解の確認】⇒【疑問の解消①】⇒【基本問題の演習】⇒【疑問の解消②】⇒【記憶の定着】⇒(次の【導入】へ)

といったステップを踏むことで、お子さんの学習は「得点につながる学習」へと進化させられるのです。

ほとんどの方は、「勉強」というとだいたい次の項目ぐらいしか意識をしていないのではないでしょうか。

  1. 授業を受ける
  2. 宿題に取り組む
  3. 答え合わせ・やり直し
  4. 翌日・翌週に復習する

もちろんいずれも大事な要素ですが、「得点につながる学習」にするには、これら以外のステップも適切に機能することが大事なのですね。

でも実際には、多くの子が以下のようなつまずきをしているのに、そのまま放置されてしまっています

■ つまずき1:授業の受け方が受け身

板書を写すことだけに意識が向かって、「今日のポイント」が頭に残っていない。

対策:「この授業で覚えておくべきことを3つに絞って、メモしてみよう」

■ つまずき2:宿題前の復習なし

いきなり宿題に取り組み、やり方を忘れたまま間違えてしまう。

対策:「宿題に入る前に、今日の授業で何を習ったのか、一番大事なことから思い出そう」

■ つまずき3:答え合わせが作業になっている

×をつけて終わり、また同じ間違いを繰り返してしまう。

対策:「なぜ間違ったか、どこからやり直せばいいかを一緒に言葉にしてみよう」

 

今日からできる3つの工夫

① プリントを小分けにする(達成感の区切りを増やす)

「この1枚やってね」より、「3問だけ」「上の段だけ」と渡す。
ハードルを下げると、やり始めやすくなります。

【ポイント】完璧主義度が高い(楽観度が低い)お子さんには絶対に必要なサポート!

② 成功体験を“見える化”する

できたプリントにシールを貼る、チェックボックスをつけるなど。
「やったこと」が目に残ることで、自信と継続意欲が生まれます。

【ポイント】特に視覚をよく使うお子さんには効果的!

③ 親の声かけを“誘導”ではなく“問いかけ”にする

「早くやって」「勉強しなさい」と、親主導で子どもを動かそうとするのではなく、
「今日は何から始める予定?」「どれから始めるとうまくいきそう?」と、お子さんが自分で確認できる、選択できるような問いかけを大事にしましょう。
子どもが自分で選び取ったように感じることが、行動へのスイッチになります。

【ポイント】親が「正解」を準備した状態での問いかけだと、問い詰めるだけになりがちなので注意して!

 

「親にだけ教室」でできること

この記事を通じて「なるほどそうか!」と気づけたところがあれば、僕としてもとても嬉しいです。
ただ中には、こう思われている方がいるかもしれません。

「でも、うちの子の場合はどれに当てはまるんだろう?」
「具体的に、どう声をかけてあげればいいのか分からない」

「子どものことを分かったつもりで、自分が間違えていたらどうしよう…」

そんな方にこそご案内したいのが、僕が4ヶ月かけて親御さんと一緒に取り組む【親にだけ教室】Aコースです。

この講座では:

  • お子さんの才能タイプを具体的に分析・解説
  • 親御さんの才能タイプも具体的に解説・理解
  • 勉強力の構造を体系的に学習
  • お子さんに合った関わり方や声かけを、僕から直接アドバイス

これらをすべて、ワークや動画、個別フィードバックを通じて実践できます。

だから、講座の中で子どもが変わっていく姿を、親御さん自身が一番驚かれているんです。

(※僕からお子さんに対して直接働きかけることは一切ないのに!)

 

まとめ:正しい努力を、正しい方向に

勉強は、やり方さえ合えば、誰でも「できるようになる」ものです。
でもその“やり方”は、お子さんの才能タイプに合わせて見つけてあげる必要があります。

勉強の成果も、お子さんの才能タイプに合わせた褒め方、伝え方をすることでさらに効果が高まります

 

今日ご紹介した内容は、その第一歩。

📍 もし「うちの子にも合ったやり方を見つけてあげたい」
📍 「もっと詳しく、タイプ別の工夫を知りたい」

そう感じられたなら、きっと「親にだけ教室」での学びが、これからの大きな支えになるはずです。

勉強は、未来をつくる手段。
お子さんが「自分にもできる」と思えるようになるその日まで、僕はこれからも皆さんに伴走し続けます。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

✦ 才能タイプ子育て 小川大介 ✦