子どもが成長していく上で避けては通れないのが反抗期。
最近「中間反抗期」という言葉を耳にすることが増えてきましたが、実際に小学校低学年の親御さんで悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、この中間反抗期において子どもとどのように関わっていけば良いのかについて考えてみたいと思います。
子どもが成長していく上で避けては通れないのが反抗期。
最近「中間反抗期」という言葉を耳にすることが増えてきましたが、実際に小学校低学年の親御さんで悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、この中間反抗期において子どもとどのように関わっていけば良いのかについて考えてみたいと思います。
教育家・見守る子育て研究所 所長
1973年生まれ。京都大学法学部卒業。
私は学生時代から大手受験予備校、大手進学塾で看板講師として学習産業に関わってきました。
大学を卒業した後、ご縁をいただいて、社会人プロ講師によるコーチング主体の中学受験専門個別指導塾を創設し、以降18年間に渡って代表を務めてきました。
中間反抗期とは、年中、年長あたりから小学校中学年ぐらいまでの子どもの反抗期のことをいいます。
ちょうど2〜3歳ころの第一次反抗期と、小学校高学年から中学生の時期によく見られる第二次反抗期の間の時期にあるので「中間反抗期」と呼ばれています。
この時期は家庭の外に世界ができ、親がこれまで伝えてきたことに対して疑問を持ち始めたり、何かと親に反抗してくる子が多いようです。
中間反抗期は、子どもの心の発達において重要な時期であり、家族以外の人との関わりが増えることで、自分の居場所や所属について考える時期でもあるようです。
中間反抗期には、これまでに触れてこなかった考え方や行動に触れることで、自己理解や知識が急速に広がることがあります。
また、周囲の影響を受けやすく、友人からの影響で暴言などを吐く子どもも珍しくありません。
では、このような時期のお子さんとどのように関わっていけば良いのでしょうか。
中間反抗期の子どもたちはよく「わかってる」とか「口出さないで!」「ほっといて!」などと言ってきます。
それを聞いて親側としては、「わかってないでしょ」「できてないから言ってるんだよ」という気持ちになることもありますよね。
しかし、親と子の視点はそもそも異なっていることを、親御さんの方がわかってあげてほしいと思います。
親の視点の先には、「やった、やってない」「できた、できてない」など、常に子どもの行動を見ています。
一方子どもの視点は、自分自身を見つめ始めています。
このように、行動を見る親と、自分自身を見ようとしてるお子さんに、ずれが生じているのです。
大切なことは、お子さんのそのときの事情を一歩引いたところから考えて、「見守る」ことを意識していただけたらと思います。
我が子には自分の力で歩んでいってほしい。試行錯誤し、失敗しながらも何かを学んでいってほしい。そのようにおっしゃる親御さんは多いです。
しかし実際には、失敗させたくないあまりに口出ししてしまうことはありませんか?
令和における日本社会で親をやるということは本当に大変です。そんな中で、不安なのは自分であり、間違わせたくないのは親自身なんだということを自覚することも大切です。
我が子の幸せのために、できるだけ失敗をさせたくないと思っているけれど、本当は間違ったり失敗したり、うまくいかない我が子の姿を見ている自信がなくて、自分のために手出し口出しをしてる一面がある場合には、まずはそれを意識してみましょう。
ここを理解して、夫婦間で共有し合えると随分我が子の見え方が変わってくると思います。
我が子とはいえ、子どもは自分とはまた別の、独立した人格です。
ですから、子どもの発言に対して「あなたは今そういう発言をしたいんだよね」「そういう思いなんだね。」とまずは受け入れてあげましょう。
そして受け入れることと同時に、子どもたちには社会との向き合い方を毅然と教えることも重要です。
私たち大人は、これから社会で生きていく子どもたちに社会というものの仕組みと、そこの一員である上での生きていくための知恵を渡していきましょう。
そして彼ら自身が彼らの世代の社会を作っていく、そこに対して世代を繋いでいく責任が大人にはあるのだ、ということを忘れないでほしいと思います。
中間反抗期は、自我が確立され、自分の価値観というものを持っていく時期。
子どもたちは友達や先生など、いろんな人と出会う中で、時に揺らぎながらも、その中で自分を見つけて、この社会の中で歩いていこうとしています。
子どもたちが一生懸命自分の想いをぶつけてきてくるのは、子どもたちが親御さんのことを一番に信頼してるからこそだということを、忘れないでください。
中間反抗期の子どもたちと向き合いながら、子どもたちの成長を応援し、楽しみにしていきましょう!