見守る子育て 最終更新日時:2025.03.31 (公開日:2025.03.31)

子どもを伸ばす親の関わり方~ほめ方・叱り方より大切なこと~

子どもを伸ばす親の関わり方~ほめ方・叱り方より大切なこと~

子どもを育てる中で、「どうほめるのが正解?」「叱るときはどこまで厳しくすればいいの?」と悩むことはありませんか?ほめることも叱ることも、子どもの成長には大切ですが、それ以上に大切なのは、子どもの本当の姿をしっかり見つめ、成長を支える親の関わり方です。

今回は、「ほめる」「叱る」という枠にとらわれず、子どもを伸ばすために大切な親の視点について考えていきます。

    Contents

  1. 「ほめるところがない」と感じる理由
  2. ほめることは「気づくこと」から始まる
  3. 「叱る」よりも大切なこと
  4. 「子どもの力を信じる」という関わり方
小川  大介

教育家・見守る子育て研究所 所長

小川 大介

1973年生まれ。京都大学法学部卒業。

私は学生時代から大手受験予備校、大手進学塾で看板講師として学習産業に関わってきました。
大学を卒業した後、ご縁をいただいて、社会人プロ講師によるコーチング主体の中学受験専門個別指導塾を創設し、以降18年間に渡って代表を務めてきました。

「ほめるところがない」と感じる理由

「ほめたいけど、ほめるところが見つからない」と感じることはありませんか?

実は、その原因の多くは、親が「ほめる基準」を狭く設定してしまっていることにあります。たとえば、「テストの点が良かったらほめる」「宿題を最後までやりきったらほめる」など、特定の条件を満たさないとほめられないルールを作ってしまうと、ほめる場面が限られてしまいます。

しかし、子どもの成長は、目に見える成果だけではありません。算数のテストで間違えたとしても、先生の説明をしっかり聞こうとしていた、ノートを丁寧に取っていた——そんな小さな努力にも目を向けてみると、ほめるポイントはたくさん見つかります。

また、親自身の価値観や基準が「ほめるところがない」と思わせてしまうこともあります。大人は「成果」に目が行きがちですが、子どもにとっては「過程」こそが大切なこともあります。宿題をやりたくない気持ちをぐっとこらえて、少しでも手をつけたなら、それも立派な成長です。

「ほめるところがない」と感じたら、「何かできるようになったことはないかな?」と、視点を少し広げてみることが大切です。

さらに、ほめることは「結果」だけでなく「努力のプロセス」を認めることでもあります。たとえば、「最初はできなかったけど、少しずつコツを掴んで頑張ったね」「前よりも時間をかけて取り組んでいたね」と、具体的な変化に気づいて伝えることで、子どもは自信を持ちやすくなります。

 

ほめることは「気づくこと」から始まる

子どもをほめるためには、まず子どもをよく観察することが大切です。

親が「こうなってほしい」と思う姿ばかりを基準にしてしまうと、子どもの本来の成長や努力に気づきにくくなります。

たとえば、親は「自分から勉強に取り組んでほしい」と願っているかもしれませんが、子どもは「授業で分からなかったところを質問できた」ことに成長を感じているかもしれません。

子どもの成長の軸を親の価値観だけで決めず、「この子はどんなことを頑張っているのかな?」と、子ども自身の視点で見つめてみることが大切です。

また、「できたこと」に目を向けると、子どもは「自分は頑張れるんだ」と感じ、次の挑戦への意欲が湧いてきます。大人も、誰かに「あなたのここが素敵だね」と気づいてもらえると嬉しいですよね。それと同じで、子どもも、自分の努力を認めてもらえると「もっと頑張ろう」と思えるのです。

さらに、ほめるポイントを増やすためには、子どもを観察する視点を増やすことも大切です。「努力したこと」「諦めなかったこと」「新しいことに挑戦したこと」など、成果以外の視点で子どもを見てみると、ほめる機会は自然と増えていきます。

例えば、絵を描いていたら「すごいね!」と結果だけをほめるのではなく、「この色を選んだんだね」「前よりも細かく描いているね」と、子どもがどんな工夫をしたのかを伝えると、子どもは「見てもらえている」と感じることができます。

 

「叱る」よりも大切なこと

もちろん、時には子どもを叱る場面もあります。でも、ただ「ダメ!」と言うのではなく、子どもが自分で考え、より良い行動を選べるように導くことが大切です。

例えば、兄弟げんかで手を出してしまったとき。「叩いたらダメ!」と叱るだけではなく、「どうしたら気持ちを伝えられるかな?」と問いかけてみると、子ども自身が次の行動を考えるきっかけになります。

また、「信頼」と「信用」の違いを意識することも大切です。

  • 信頼:「きっとできるよね」「次はうまくやれるはず」と期待を込めること
  • 信用:「これまでも頑張ってきたね」「ルールを守れたね」と、過去の行動を認めること

子どもに「信頼してるよ」と期待するだけでは、子どもはどうすればいいのか分からず、不安になってしまうことがあります。大切なのは、過去の行動を認め、「できたこと」に気づいてあげること。そうすることで、子どもは「また頑張ろう」と思えるようになります。

 

「子どもの力を信じる」という関わり方

ほめ方や叱り方に悩むとき、「この子にはこの子の成長のペースがある」と意識してみると、少し気持ちが楽になるかもしれません。

✔ 子どもの成長を、親の基準で決めすぎない ✔ 「できたこと」に目を向け、ほめるポイントを増やす ✔ 「叱る」よりも、「どうしたらいいか」を一緒に考える ✔ 信頼と信用をバランスよく伝える ✔ 子どもの個性を尊重し、それぞれのペースを大切にする

親が少し視点を変え、子どもに寄り添う関わりを意識するだけで、子どもの成長は大きく変わることがあります。「今のままでも大丈夫」と思える子育てを、一緒に考えていきましょう。